2013年5月18日土曜日

虫歯になりにくい食べ物

砂糖いっぱいのチョコレートやキャラメルが歯に悪そうだというのはイメージしやすいですが、歯に気を遣う生活を始めてネットで情報を集めてみると、あらゆる糖質が何らかの形で虫歯と歯周病のファクターになっていることに気付きます。

虫歯に関して言うと、虫歯とは、人間が農耕を始めてから発生し始めたもので、米食だった弥生人の遺骨の歯にはちらほら虫歯が認められるそうです。 で、16世紀に砂糖の大量生産が始まってから、虫歯は途端に世界を席巻したのです。ちなみに、火を使わない、果物や野菜を食べる原始的な霊長類(ゴリラとか)の歯には虫歯はありません。

ので、要するに、

・穀物は虫歯を引き起こす可能性がある
・砂糖は、虫歯をものすごく引き起こす

ということです。

気になるのは、穀物のほうです。
砂糖はヒトにとっては必須食品ではなく、制限できますが、
穀物はヒトにとって重要な栄養素(デンプン)を含んでいるので、避けにくいです。

では、米の虫歯誘発性はどれくらいなんでしょうか?
あと、パンは?イモは? 果物は? といった疑問が浮上します。

 で、どの程度虫歯を起こしやすいか?の程度(=う蝕誘発性)を数値化したものがあります。
潜在脱灰能 といいます。

しかしこれが厄介な代物で、ネットを探しても食品別に数値をまとめた一覧表が出てきません。
こんなもん、厚労省あたりがちゃんとまとめてサイトに掲載しておくべきものなのに・・・。

厚労省とか、そこらの歯科医院のコラムとかを見ても、
「キャラメルやクッキーは う蝕誘発性が果物の何倍も高い」 とかあいまいなことが書かれているだけで、「情報源どこ?」「一覧表どこ?」「で、穀物の数値はいくつ?」という状態です。

欲しいのは、基本的な食品のう蝕誘発度を数値で示した一覧です。
それがあると、どういう食生活を送ればいいか、指針が立てやすいので。

で、ちょこちょこ探してたらありました。
北海道の母子健康指導マニュアルのp.49に。


出所は、
(田浦勝彦、他:だれにでもできる小さな努力で確かな効果、P20、21、砂書房、2001)
だそうです。

受け取り方は人それぞれだと思いますが、

りんご 4
米飯 138
白パン 164
バナナ 180
ビスケット 220
チョコレート 246
ポテト(いも) 307
キャラメル 394
菓子パン 434

あたりが注目点でしょうか。

個人的には、米の数値が意外に高いな~と思います(ビスケットやチョコレートの半分以上あるので)
あと、バナナと イモが非常に高いですね。これを見た以上は、主食にイモを食べるのは気が進みません。

キャラメルや菓子パンは当然でしょうね。「歯にへばりつく」+「砂糖」 という組み合わせは危険であることを示しています。砂糖入りの炭水化物(菓子パン、ドーナツ、ホットケーキ。あと、果糖という括りで言うとバナナも)はこのカテゴリーに入りやすく危険です。Wikipediaにも同じ趣旨の記述がありました。

潜在脱灰能は、調査方法や調査した人によって数値が異なるので(そりゃあそうでしょう)、これといったお墨付きのあるものが無いらしく、仕方ないのかもしれません。探せば、虫歯関係の書籍には掲載されているようです。

しかし、 こういう表があまり人目に触れないようにされているという点を見ると、この国のデンタルヘルスに関する意識の低さというか悪意をちょっと感じちゃいます。気のせいかもしれないけど。