2013年12月15日日曜日

虫歯の穴に歯と同じ成分を詰める治療法

虫歯に歯と同じ成分を吹き付けて治療する装置が登場

というニュースが2009年にありました。


・東北大学
・サンギ(歯磨き粉「アパガード」で有名な会社)
・仙台ニコン 
が、虫歯で削った部分に歯のエナメル質と同じ成分のハイドロキシアパタイト微粉末を高速で吹き付けて治療する装置を開発したそうです。
歯と同じ成分ゆえ、歯と同化してくれるので、従来の削った部分に樹脂や金属をそのまま接着する治療法よりも、虫歯の再発が抑えられると期待されていました。



3年後の商品化を目指し臨床実験に入る、と書かれていますが、その後、音沙汰がありませんでした。

しかし、頓挫したわけではなく、研究は着々と進められているようです
現在は、臨床試験中のようですね。

パイロット試験、ピボタル試験(世に出す前の最終試験)が終わるのが、平成28年ということで、あと3年後には市場に出回る可能性がありそうです。

研究の実施計画


劣化によって二次虫歯の発生が起きやすい材料(レジンなど)から脱却できれば、素晴らしいことですね。詰めたら歯と同化する。これは大変偉大なことだと思います。

2013年11月15日金曜日

生の果物は虫歯になりにくい

虫歯の原因は、糖です。

一番大きなリスクをもたらすのが砂糖(スクロース)。
これは、細菌が歯垢を作るのを促すグルコースと、酸を作るのを促すフルクトースが1:1であわさった糖です。

歯垢が形成されるうえに、酸まで生産されてしまうので、とても危険なわけです。


それ以外に、グルコースのみ、フルクトースのみを含んだ食品でも、虫歯のリスクにはなります。

グルコースもフルクトースも、植物が体内に蓄える「糖」なので、植物性食品の中には多かれ少なかれ、入っています。

グルコースは主に穀物やイモ類や果物に。
フルクトースは主に果物に。

それぞれ含まれています。

ちなみに、砂糖(スクロース)も、いろいろな植物に含まれています。ただし、精製された砂糖のように高い純度ではありません。

グルコース、フルクトース、スクロース(砂糖)は、いずれも口の中に入れると甘さを感じます。



さて、ここから本題。
市販のお菓子は砂糖たっぷりなので、虫歯の大きな原因になりますが、では果物はどうでしょうか?

結論から言うと、果物は原則、虫歯になりにくい食品です。

理由は2つあります。

①繊維質が多く、歯にへばりつかずに洗い流されるから。
②スクロース(砂糖)をあまり多く含まないから。

どちらかというと①のほうがメインの要素です。

果物の多くは甘いのですが、その甘さは果物に含まれている各種の「糖」に起因します。
果物には、フルクトースを中心に、グルコースやスクロース(砂糖)が程よく含まれていて、それが甘いのです。

スクロース(砂糖)一辺倒ではないという点で、菓子とは違っています。

ただ、やはり砂糖が含まれているという点では、虫歯のファクターになります。

しかし、果物はそれでもなお、虫歯になりにくいのです。
(例えば、http://dentist-free.blogspot.jp/2013/05/blog-post_18.html において、リンゴは虫歯リスクが大変低い食品です)

なぜか?

それは、果物のほとんどは歯にへばりつかないからです。

果物の多くは水分と繊維質なので、歯の間にべっとりと張り付いたりしません。
ほとんど歯に付着せずに、胃まで流れて行ってくれます。

歯の間に果物片がつまることはありますが、繊維質なので、うがいをするか、フロスをかけるかすれば、すぐに塊ごと除去することができます。

これが、果物がふつうの菓子やパンよりずっと虫歯になりにくい理由です。

リンゴ、ナシ、みかん、キウイ、ぶどう、パイナップル、いちご、モモ、などがおすすめです。

例外として、バナナだけは、粘度が高く、糖分が多く、歯にへばり付きやすいので、注意が必要です。




※注意

虫歯になりにくいのは、「生の果物」です。
ドライフルーツやコンポートなどは、糖分が凝縮されている上に繊維質が緩んでいるので、粘度が高く、歯にくっつきやすくなっています。よって、虫歯予防という観点からは、全くおすすめできません。最近売上が伸びているというフルーツグラノーラ(朝食用シリアル)に入っているレーズンやドライマンゴーなどは、甘い上に歯に付きやすく、できれば避けたほうがいいでしょう。

砂糖の害 その2

砂糖というのは、虫歯の最大の原因の1つです。

グルコースとフルクトースという構成が原因です。
また、実際上も、砂糖がほとんど普及していない途上国や未開の地では、虫歯はほぼ存在しません。

砂糖の害悪性については、厚生労働省も「砂糖は齲蝕の要因である」旨を述べているのですが、不思議なことに、製菓メーカーや製糖メーカーは、砂糖の害について反論しています。

曰く、

▼一人当たり年間の砂糖消費量は、日本が20kg弱で、北欧フィンランドでは40kgです。
ですから、「フィンランドでは、日本の二倍の砂糖を消費していますが、虫歯の発生が少ない」のです。(http://www.nitten.co.jp/column/xylitol.html

▼糖分はさまざまな食べ物に含まれるので、お砂糖をとらないようにすることよりも、菌が増殖する口中環境を作らないよう、食後の歯磨きを習慣づけることが大切といえます。(http://www.mitsui-sugar.co.jp/enjoy/dictionary/



ここで強調されているのは、

「砂糖を食べても、歯磨きをしっかりすれば虫歯にならない」

という点です。


しかし、実質的には、歯磨きを完璧にできる人は多くありません(磨いてもどうしても歯垢が残ってしまう人が多い)。その場合に、砂糖を含んだ食事をしていなければ、虫歯リスクを減少させることができます。

砂糖を常用していると、磨き残しがあった場合に、虫歯リスクを高めます。砂糖会社の言う歯磨き至上主義は、実際にはあまり有用とは言えません。


また、よく理由づけに使われる「日本よりも砂糖消費量の多い欧米各国では日本より虫歯の発生率が低い」というのも、こじつけな気がします。

なぜかというと、

・砂糖は、摂取頻度と口の中の残留時間が問題なのであって、消費量とは関係ない

からです。

砂糖を20キロ食べようが40キロ食べようが、口の中に残って害をなす時間が同じであれば、害も同じです。胃袋に入る重さではなくて、口の中に残る量が問題なので。


それと、砂糖を「まったくといっていいほど」摂取しない、アフリカのいくつかの国では、虫歯の発生はほぼゼロです。これらの国では、常識的に考えて、日本ほどブラッシングの習慣は無いでしょう(国際援助で歯ブラシを寄贈したりしているくらいですので)

つまり、「砂糖に限らず食物残渣で虫歯になる」のではなくて、砂糖は明らかに虫歯にとっては巨大なリスク要因であり、摂取量をゼロにすれば、虫歯もまたゼロになると考えられます。

砂糖の消費は、年間5キロでも20キロでも、虫歯への影響という観点からは、大差ありません。

摂取量ゼロを目指すのが、一番の理想です。

それが難しい場合は、摂取頻度をできるだけ控えて、歯にへばりつく菓子パンやクッキーなどは避けること。そして、もし食べてしまった場合は、速やかにブラッシングなどで歯からこそげ落とすこと。

これが肝要です。