2013年11月15日金曜日

砂糖の害 その2

砂糖というのは、虫歯の最大の原因の1つです。

グルコースとフルクトースという構成が原因です。
また、実際上も、砂糖がほとんど普及していない途上国や未開の地では、虫歯はほぼ存在しません。

砂糖の害悪性については、厚生労働省も「砂糖は齲蝕の要因である」旨を述べているのですが、不思議なことに、製菓メーカーや製糖メーカーは、砂糖の害について反論しています。

曰く、

▼一人当たり年間の砂糖消費量は、日本が20kg弱で、北欧フィンランドでは40kgです。
ですから、「フィンランドでは、日本の二倍の砂糖を消費していますが、虫歯の発生が少ない」のです。(http://www.nitten.co.jp/column/xylitol.html

▼糖分はさまざまな食べ物に含まれるので、お砂糖をとらないようにすることよりも、菌が増殖する口中環境を作らないよう、食後の歯磨きを習慣づけることが大切といえます。(http://www.mitsui-sugar.co.jp/enjoy/dictionary/



ここで強調されているのは、

「砂糖を食べても、歯磨きをしっかりすれば虫歯にならない」

という点です。


しかし、実質的には、歯磨きを完璧にできる人は多くありません(磨いてもどうしても歯垢が残ってしまう人が多い)。その場合に、砂糖を含んだ食事をしていなければ、虫歯リスクを減少させることができます。

砂糖を常用していると、磨き残しがあった場合に、虫歯リスクを高めます。砂糖会社の言う歯磨き至上主義は、実際にはあまり有用とは言えません。


また、よく理由づけに使われる「日本よりも砂糖消費量の多い欧米各国では日本より虫歯の発生率が低い」というのも、こじつけな気がします。

なぜかというと、

・砂糖は、摂取頻度と口の中の残留時間が問題なのであって、消費量とは関係ない

からです。

砂糖を20キロ食べようが40キロ食べようが、口の中に残って害をなす時間が同じであれば、害も同じです。胃袋に入る重さではなくて、口の中に残る量が問題なので。


それと、砂糖を「まったくといっていいほど」摂取しない、アフリカのいくつかの国では、虫歯の発生はほぼゼロです。これらの国では、常識的に考えて、日本ほどブラッシングの習慣は無いでしょう(国際援助で歯ブラシを寄贈したりしているくらいですので)

つまり、「砂糖に限らず食物残渣で虫歯になる」のではなくて、砂糖は明らかに虫歯にとっては巨大なリスク要因であり、摂取量をゼロにすれば、虫歯もまたゼロになると考えられます。

砂糖の消費は、年間5キロでも20キロでも、虫歯への影響という観点からは、大差ありません。

摂取量ゼロを目指すのが、一番の理想です。

それが難しい場合は、摂取頻度をできるだけ控えて、歯にへばりつく菓子パンやクッキーなどは避けること。そして、もし食べてしまった場合は、速やかにブラッシングなどで歯からこそげ落とすこと。

これが肝要です。