2013年11月15日金曜日

砂糖の害 その1

「甘いものを食べすぎると虫歯になる」
というのは、昔から漠然と言われていることです。

これは、正確に言うと、
「砂糖が口の中に残留すると、虫歯になりやすい」
となります。

砂糖(スクロース)は、グルコースとフルクトースの分子が結合した形をしています。

グルコース ・・・ 歯垢を形成する
フルクトース ・・・ 歯垢をエサにして、酸を生成する (歯を溶かす)

虫歯菌は、上記のように働くので、この2つが同時に存在する砂糖というのは、虫歯菌にとって最良の餌になるというわけです。


で、口腔内は唾液による自浄作用が働いているので、多少砂糖が入ってきても、洗い流せる程度であれば、そんなに問題ありません。数分~数十分で、口腔内のpHは元に戻ります。よって、歯はそんなに溶けません。

しかし、以下のようなケースでは、唾液で洗い流せずに砂糖が口の中に滞留するので、虫歯ができやすくなります。

①頻繁に砂糖を口に入れている場合
②粘着性の高い食品に砂糖が含まれている場合


①のケースは、常時キャンディーを舐めていたり、清涼飲料水や缶コーヒーをちびちび飲んだりしているときに起こります。せっかく唾液で洗い流そうとしても、次から次にちょっとずつ砂糖が入ってくるので、浄化が追い付かないのです。

②のケースは、菓子パンやチョコレート、クッキーなど、砂糖が含まれていて歯にへばりつきやすい食品を食べた場合に起こります。これらの食品は、唾液はおろか、うがいをしても、なかなか洗い流されず、歯の溝や歯間に長い間ベットリと張り付いて残っています。 そこから虫歯になります。



よって、できる対策としては、

・できるだけ砂糖を含む食品を食べない
・食べる場合は、ダラダラと長く食べるのではなく、一気に食べて口を休ませる
・砂糖+小麦粉+油脂、を含んだ食品は歯にへばり付きやすいので、なるべく避ける。食べるなら、食後はうがい&歯ブラシ&フロス、を忘れずに。